Hans Potterの日々

映画と音楽と本、そして食べることが好きなオジサンです。徒然なるままに…

今朝の金沢は大雪? 

映画「ゼロの焦点」の記憶

今朝の金沢は大雪?

今朝(2022年2月22日)の雪かきに疲れた方は多いと思います。私もその一人です。

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今朝の雪かき

「大雪?」と「?」を付けたのは昔の映画を思い出したからです。

ゼロの焦点

松本清張の小説を映画化した「ゼロの焦点」が公開されたのは1961年(昭和36年)。今から60年ほど前です。勿論、私もビデオで観た世代です。

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映画のオープニング

原作:松本清張、監督:野村芳太郎、脚本:橋本忍山田洋次、音楽:芥川也寸志

名作と言われる「砂の器」と同じです。

この映画は、原作の舞台設定とほぼ同じで、金沢でもロケが行われています。

金沢で最深積雪181㎝を記録した、1963年(昭和38年)の38豪雪の二年前です。

ごく普通の積雪の年だと思いますが、映画に登場する金沢の積雪の多いこと。

記憶を辿ると、確かに幼い頃はもっと、もっと雪が多かったと思います。

映画に登場する雪のシーン

映画「ゼロの焦点」に登場するシーンで、当時の金沢市では当たり前だった積雪をご覧ください。

南町

金沢市金融街、南町です。道行く車はチェーン装着。融雪装置(消雪パイプ)は勿論、スタッドレスタイヤも無い時代です。

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映画のシーン

現在のこの辺りです。

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現在の同じ場所

主計町

続いて、金沢三茶屋街の一つ主計町。ごく当たり前に雪が積もっていますね。

後方では町内の方々が雪かき中。

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映画のシーン

現在の主計町。

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現在の主計町

神明宮の裏通り

次は、野町の神明宮の裏通り。ここもごく当たり前に雪が積もっています。

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映画のシーン

現在の同じ場所。

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現在の同じ場所

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映画のシーン

現在の同じ場所。

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現在の同じ場所

鶴来へ向かう道

最後は、金沢市郊外の鶴来へ向かう道です。

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映画のシーン

現在の同じ場所。

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現在の同じ場所(ドラレコの写真です)

金沢市の今朝の大雪

大雪警報だった今朝の金沢市の積雪は37㎝。

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今朝の雪かき後

映画を観ると、積んである雪の量はとても多いですね。

駐車スペースが増えて、側溝がグレーチングで覆われた今と違って、雪を積む場所も沢山あったでしょうが、建物の出入口以外は全て雪の山です。

積雪は減っても大雪と感じる理由

現在では積雪は減っているし、融雪装置(消雪パイプ)は増えているし、重機も除雪にフル稼働しています。なのに何故大雪だと感じるのでしょう?

雪の捨て場が減ったこともありますが、昔は町内総出で雪かきをしていました。

ここが一番違うかな。

hanspotter.hatenablog.com

今朝雪かきをしていて思い出した、取り留めのない話でした。

 

ゼロの焦点」は過去に何度かブログにしました。ご参考までに。

hanspotter.hatenablog.com

hanspotter.hatenablog.com

hanspotter.hatenablog.com

東京の大雪と雪道運転

東京の大雪で思う雪道運転

今回の東京の大雪。

自動車のスリップ、スタックや事故など大変だったようですね。


www.youtube.com

ニュースを見て、雪国のドライバーが思ったことを少し書きます。

スタッドレスタイヤ

ノーマルタイヤで雪道を

雪道で立往生したドライバーが「(ノーマルタイヤで来ました。雪を)なめていました」とインタビューで答えていました。

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ノーマルタイヤで走行(ニュースの画面)

雪国で暮す人間には、雪道でのスタッドレスタイヤ(冬タイヤ)装着は基本中の基本なんですが…。

東京に住んでいる人に、例年は必要のないスタッドレスタイヤに交換しろと言うのは無理だと思いますが、雪道の運転リスクを考慮すれば、と思ったのは私だけでしょうか。

どうしても外出する必要があるのなら、タクシーなどのブロに任せれば良いと思います。

スタッドレスタイヤ

冬が近づくと、テレビのCMなどでスタッドレスタイヤという単語を見聞きします。そもそもスタッドレスタイヤという言葉の意味を知っている人がどれだけいるのか。

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スパイクタイヤ(出典:Wikipedia Kantor.JHさんによる作品)

スパイクタイヤ - Wikipedia

スタッド(鋲)を打ち込んだスパイクタイヤアスファルトを削って発生する粉塵による健康被害が問題となり、スパイクタイヤが規制されて30年以上経ちます。(平成2年6月27日公布「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律」)

あの頃の春先の北海道。粉塵で街が霞んでいました。

そのスタッド(鋲)が無い冬タイヤをスタッドレスタイヤと呼びますが、何を今更ですかね。

ゼロの焦点

1961年の映画「ゼロの焦点」は金沢市がロケ地ですが、走っている車の後輪にチェーンが装着されています。このころはチェーンが基本ですね。

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映画のシーン(後輪にチェーン)

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映画のシーン

hanspotter.hatenablog.com

現在では、地下水を汲み上げて雪を融かす融雪装置(消雪パイプ)が普及していますので、チェーンを巻く機会も減りましたが、60年以上前の映画に映し出された金沢は、幹線道路も凄い積雪です。

ホンダ・シビックの思い出

最近では4WDやAWDと表示された四輪駆動、全輪駆動も増えていますが、昔は、町を走る車の大部分がFR(Front engine Rear drive)、後輪駆動でした。当時、全輪駆動はジープくらいだったかな…。私も幼い頃なので詳しくは分かりません。

今では一般的な前輪駆動(FF)も珍しい時代でした。

学生時代にスキーバス(夜行バスです)で五竜とおみへ向かいました。明け方、車内がザワザワしています。前方にスタックしている自動車が一台。

「おい、あのシビック後輪にチェーン巻いているぞ!」

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ホンダ・シビック(出典:Wikipedia Rainmaker47さんによる作品)

ホンダ・シビック - Wikipedia

ホンダ・シビックは、初代から前輪駆動でした。後輪駆動が大部分の時代ですので、後輪にチェーンを巻いたドライバーの気持ちも少しは理解できます。

チェーン

今では北陸でも使用頻度が少なくなったチェーン。

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チェーン(イラストAC)

こんな笑顔で装着したことはありません。

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出典:写真AC(acworksさんによる)

手は悴むは、鼻水は垂れるは…。

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出典:写真AC(acworksさんによる)

手入れと準備が悪く、チェーンが絡まって錆びていることも経験しました。

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写真AC

自己責任ではありますが…。

最近は、プラスチック製や布製もありますね。

車に積もった雪

先日のニュースで、雪を積んだまま走る車が問題になっていました。

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雪が積もったまま走行する車(ニュースの画面)

雪国の金沢でさえ時々見かけることがありますが、とても危険です。

後方を走る車に雪や氷が飛んできて危ないですし、それ以上に自分が危険です。

ブレーキを踏んだ拍子に車の屋根雪がフロントガラスに落ちてきて前が見えなくなったり、ボンネットに積もった雪が噴き上がって前方が見えなくなったり。

前方が見えなくなって急ブレーキを踏むと、スリップしたり、後方の車が追突したりの事故も。とにかく危険です。

雪道運転での御法度、急ブレーキの誘因となります。

www.youtube.com

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雪がフロントガラスに(ニュースの画面)

渋谷で目立つぜ

一度、スキー場帰りのサービスエリアで、「雪が乗ったまま渋谷を走ると目立つぜ」との不心得者の会話を聞いたことがあります。

出発前に必ず雪を落としましょう。

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写真AC

ただし、道路でやらないでください。迷惑ですし、法律に抵触する可能性も。

www.alsok.co.jp

ワイパー

駐車中の車のワイパーが立っているのを見たことがありませんか。

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写真AC

低温でワイパーブレードが凍ってフロントガラスに貼り付いたり、雪の重みでワイパーが折れたりしないようにしています。

北海道で、冬用の太いワイパーブレードを見たことがあります。

サイドブレーキ

寒冷地でサイドブレーキを使うと、ブレーキパッドが凍って貼り付いてしまうことがあります。私もスキー場で一度経験しました。

平地での駐車なら、P(パーキング)に入れてサイドブレーキは使わない方が。

念のため、車止めを使えば完全です。

ウォッシャー液

ケチって濃度の薄いウォッシャー液を使っていると、低温時(特に朝)、一瞬でフロントガラスが真っ白に凍り付きます。

フロントガラス

フロントガラスなどが凍り付いてしまったら、お湯をかけるのはNG。お湯の温度が高いとガラスが破損することも。

かと言って水をかけると更に凍ります。

個人的なやり方ですが、エンジンをかけてデフロスターをONにし、ぬるま湯をかけて溶かすのが良いと思います。

外出時に備えて解凍スプレーも携行していますが、これは自宅で使っても便利ですよ。

一日走って帰宅。車を停めた後、ガラスに残った雪や水分を拭き取るのも効果があります。面倒ですが。

ドア、ドアの鍵穴

ドア内側のゴムパッキン部分に水分が残っていると、凍り付いてドアが開かないこともあります。無理に剥がすとベリベリと…。

ゴムパッキンに付いた水分を拭き取っておけば大丈夫です。

翌朝の低温が心配な時は、運転席側のドアだけでも水分を拭き取っておきましょう。

また、ドアの鍵穴が凍った時、昔だとキーをライターで炙って温め鍵穴へ。

もっとも、近頃は煙草を吸う人も減り、ライターを持ち歩いている方は稀です(私もです)し、また、最近の車はキーレスですから鍵穴が凍っても不都合はないですね。

尚、解凍スプレーも効果的でした。

靴底の雪

それと、履いているブーツなどの靴底に雪が付いたまま運転すると、ブレーキやアクセルを踏んだときに足が滑って思わぬ事態に。

靴底の雪は落としてから運転しましょう。

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写真AC

スコップや毛布(スタック時の脱出用にも使えます)など車に積んでおくべきものは沢山ありますが、雪道の運転に自信がない場合は、運転自体をしないことをお勧めします。私も凍結が予想される場合は運転を避けています。

尚、融雪剤を撒いてある道路もあります。念の為、錆防止で車の下部洗浄を。

紅白の鏡餅 金沢の正月

何かと気忙しい年の瀬ですが、もうすぐ正月です。

今日はクリスマスですが、一足早く金沢市の正月ネタ(鏡餅、正月のお菓子、蒲鉾、正月の遊び)について少し。

鏡餅

一般的な鏡餅

金沢の正月で一番特徴のあるのは鏡餅でしょうね。

鏡餅の縁起物、橙や串柿、裏白、昆布などの飾り方に違いはあっても、普通、鏡餅と言えば写真のような白と白の二段重ねを思い浮かべるのではないでしょうか。

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鏡餅

金沢は紅白の鏡餅です

ところが金沢の鏡餅は紅白です。“紅”といっても薄いピンク色ですが。

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紅白の鏡餅(出典:越山甘清堂ウエブサイト)

紅白鏡餅 - 金澤の味と心 越山甘清堂 (kanazawamiyage.jp)

大学生になり初めて東京へ行くまで紅白の鏡餅が当たり前でした。

目出度い正月。慶事に紅白の鏡餅は至極当然、と今でも思っています。

元号が令和になった現在でも、金沢は紅白の鏡餅です。

全国展開企業も金沢仕様

簡略化した鏡餅を販売している新潟県の企業も、金沢では紅白仕様の鏡餅を販売しています。

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紅白です(出典:越後製菓ウエブサイト)

丸餅個装入 紅白20号 | お鏡もち | | 越後製菓OnlineShop (echigoseika.com)

紅白の鏡餅は女性への思いやり?!

どうして紅白

社会人になってから、金沢の鏡餅が紅白だと知った上司や同僚から紅白の理由を聞かれましたが、はっきりした由来を知らなかった私は、

「日頃女性は忙しいから、正月くらいはユックリと休みなさい、という意味で紅白の紅が上になったらしいです。」と適当に答えていました。

もっともらしい説明だったのか、かなりの確率で納得されていたような…。

紅白の鏡餅の由来

紅白の鏡餅となった由来は諸説あるようです。

下記のサイトに詳しく記載されていました。

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鏡餅 紅白(出典:ISHIKAWA19)

ishikawa19.com

フォーチュンクッキー

福梅と福徳

金沢の正月のお菓子としては、「福梅」、「福徳(ふっとく)」そして「辻占(つじうら)」を思い出します。

いずれも藩政期、加賀藩のころからの伝統菓子です。

如何にも新年を寿ぐ目出度い名前が付いています。これらを頂くと新しい年になったことを実感します。

以下、子供のころの思い出です。

「福梅」は梅の形(前田家の家紋とも菅公の紋とも)をした紅白の最中に餡が入っています。子供の頃に食べていた福梅がどこの菓子店のものだったかは覚えていませんが、個人的には甘い餡が苦手でした。

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福梅(写真提供:金沢市

「福徳(ふっとく)」は見ることが少なくなっていますが、縁起の良い福俵や打出の小槌をかたどった最中の皮の中に、土人形狛犬などや可愛い金花糖(砂糖菓子)が入っています。中に何が入っていたかで一喜一憂した記憶があります。

食べもしないのに次々と開けて叱られた思い出も。

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福徳(写真提供:金沢市

辻占 フォーチュンクッキー

「辻占」は砂糖菓子の中に「おみくじ」が入っています。子供にはあまり意味のないことが書いてある「おみくじ」ですが、これも食べもしないのに砂糖菓子を沢山開けて叱られたような…。

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辻占(写真提供:金沢市

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辻占(出典:加賀藩御用菓子司 森八のHP)

辻占 森八 オンラインショップ (morihachi-shop.com)

AKB48恋するフォーチュンクッキー

もう10年ほど昔になったAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」ですが、Wikiによれば

“日本の江戸時代の菓子が移民によってアメリカに持ち込まれたとする説が有力”

とあり、フォーチュンクッキーの元祖とも…。

フォーチュン・クッキー - Wikipedia

正月の時期に金沢へ来られたら、一度どうぞ。

板に付いていない蒲鉾

一般的な蒲鉾

お節料理に欠かせない紅白の蒲鉾。この蒲鉾にも地域の特徴が現れています。

小田原の鈴廣の蒲鉾を頂くようになってからは慣れましたが、大学で初めて東京へ行ったときには「都会の蒲鉾には板が付いている」とビックリした記憶があります。

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一般的な板が付いている蒲鉾

板がない蒲鉾

金沢というより富山の蒲鉾には、蒲鉾に付き物の “板” がありません。

ある程度の年齢以上の方は蒲鉾を “はべん” と呼んでいますので、旅行者は「?」マークとなるか、「はんぺん」と間違えるかも知れません。

板がない蒲鉾に、どこか違和感を覚えている観光客もいるのではないでしょうか。

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板が付いていない富山の蒲鉾(出典:梅かまウエブサイト)

大臣賞受賞 富山かまぼこの代表格「赤巻」「昆布巻」|梅かまブログ (umekama.com)

小田原の弾力のある蒲鉾も好きですし、富山の蒲鉾、特に昆布で巻いてある蒲鉾も好きです。

富山の昆布文化 昆布〆

昆布巻の蒲鉾でも分かりますが、北前船で北海道から昆布が運ばれた富山は、昆布の消費量が多いので有名です。

そのため富山の昆布文化は豊かで昆布で巻いた魚、昆布〆はとても美味しい。私の大好物です。ただでさえ美味しい魚が昆布で巻くことで…。あぁ、垂涎!!

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昆布〆

旅行に来たときは冬の北陸の食文化を楽しんでください。

正月の遊び チンチンカモカモ 

最後に懐かしい正月の遊びです。

♪もういくつねると お正月

お正月には 凧(たこ)あげて

こまをまわして 遊びましょう

はやく来い来い お正月(^^♪

雪国の金沢です。凧揚げやコマ回しは中々。室内での遊びが多かったようです。

旗源平

金沢の正月遊びに「旗源平」があります。名前のとおり、源氏と平家に分かれて相手方の旗(小旗10本、中旗5本、大旗1本)を取り合い、最後に相手の纏(まとい)を取った方が勝ちとなる遊びです。二個のサイコロを振り、出た目により相手のどの旗を何本取れるかが決まっています。

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旗源平の展示物: 金沢くらしの博物館にて

旗源平の遊び方について興味のある方は下記のサイトをどうぞ。

旗源平(はたげんぺい) (sakane.net)

サイコロの出目で勝負

特徴的なのは二個のサイコロの出た目の呼び方で、一番覚えやすいのは1のゾロ目の「チンチンカモカモ」でしょう。文字で見ても面白いのですが、全員で唱えますので、聞くとインパクトがありますよ。

後、耳に残るものとしては、2と3で「ニサマノカンカンド」、4と3で「シサマノカンカンド」、5と3で「ゴサマノカンカンド」があります。相手の旗は取れません。「はずれ」「スカ」ですが、「はずれ」五つのうちの三つが「3」絡みです。今なら「3」に対する差別ですね。

次のサイトにサイコロの出目の一覧表があります。

旗源平(はたげんぺい)さいころの目による旗のやりとりの表2(行列型) (sakane.net)

最近では他の遊びが主で、この遊びを見ることはほとんどありません。

もっとも、私の年代でも小学校低学年のときに地区の公民館で「昔の遊び」として見たのが最後ですから…。

以上、金沢の正月について粗々と。

金沢の秋を駆け足で Part3

「金沢の秋を駆け足で」の三回目です。

前回までは下記のリンクです。

hanspotter.hatenablog.com

hanspotter.hatenablog.com

金沢21世紀美術館から、金沢市の観光スポットの定番 兼六園へ向かっています。

いもり堀の向こうに金沢城公園の木々も見えます。

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いもり堀と金沢城公園

兼六園

真弓坂から兼六園

兼六園の真弓坂が見えてきました。

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真弓坂

運が良ければ雪吊りの作業も見学できます。

写真の左下後方に石垣と紅葉がチラッと。

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真弓坂の雪吊り作業

ブラタモリでも紹介された金沢城の石垣の近く、石垣と常緑樹を背景に紅葉が舞っています。

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紅葉と石垣

hanspotter.hatenablog.com

お堀通り(百間堀通り)

金沢城の百間堀を埋め立てた道路を挟んで、兼六園金沢城が向かい合っています。

以前はこんなお堀でした。

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百間堀(左後方に石川門)(出典:金沢市図書館Webサイト)

明治になって お堀は埋め立てられて道路に。電車も走っていますね。

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百間堀埋め立て後(右後方に石川門)(出典:金沢市図書館Webサイト)

現在の同じ道路です。紅葉ではなく桜の時期ですが。

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上記写真とほぼ同じ方向から

石川橋からの写真も。

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上記写真の反対方向から(左が兼六園、右が金沢城

兼六園の紅葉

「金沢の秋を駆け足で」の一回目にも書きましたが、金沢は武家文化です。能や茶道が盛んな町ですので、基本的には “侘び・寂び” です。

兼六園も例外ではありません。手入れの難しい松を主体に作庭された兼六園。常緑樹の緑の濃淡を楽しむ、墨絵に通ずるような庭です。

紅葉する木々は少なく、水墨画の中の朱のような紅葉のアクセント。とても目立ちます。

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兼六園の紅葉

山崎山

ところが、兼六園の山崎山、別名、紅葉山は、名前のとおり一面が紅葉です。

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山崎山

最初、作庭のコンセプトのあまりの違いを不思議に思ったものです。

三年前、2018年12月1日にブログを始めました。

その第一回目のお題が「晩秋の兼六園」。兼六園の紅葉が題材でした。

この疑問について、そして自分なりの答えらしきものは、このブログに書きました。

紅葉以外の兼六園の写真もあります。興味のある方は下のリンクです。

hanspotter.hatenablog.com

花梨の果実もありました

山崎山の近くで花梨(カリン)の果実を見つけました。紅葉だけに気を取られていると気付かないと思います。

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花梨の木

兼六園を横断(縦断)して桂坂料金所から園外へ。

金沢城

石川門は裏門

石川橋、石川門を通って金沢城公園へ向かいます。

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石川橋から石川門へ

石川門の下の公園も冬支度が完了していますね。

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石川門下の園地

観光スポットの石川門。立派な門と櫓ですが、実は搦手、裏門です。

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石川櫓

極端な言い方をすれば、城から庭(兼六園)への裏木戸です。

金沢城の紅葉

金沢城の紅葉で、個人的に好きなのは橋爪門と橋爪門続櫓を背にした紅葉です。

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橋爪門を背にした紅葉

それと、石垣の博物館、金沢城の石垣を彩る紅葉です。

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石垣と紅葉

繰り返しになりますが、あくまで私個人の趣味ですので。

玉泉院丸庭園、鼠多門、鼠多門橋

玉泉院丸庭園へ下りて来ました。平成27年3月に復元された庭園です。若い木々たちが綺麗に整備されています。

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玉泉院丸庭園

令和3年に140年ぶりに復元された鼠多門から鼠多門橋を通って尾山神社へ進みます。

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鼠多門

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鼠多門橋から見た紅葉

尾山神社

観光客には神門が人気の観光スポットです。

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尾山神社神門

神門は、建設当時に一悶着あったようです。

詳しくは過去のブログで。

hanspotter.hatenablog.com

旧金谷御殿の庭園

流石、百万石のお殿様の別宅、金谷御殿の跡地に建造された神社だけあります。庭園が素敵です。好きな場所です。

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尾山神社庭園(神苑

大手堀へ

尾崎神社

尾山神社を後にして右方向へ進みます。

尾山神社と一字違いの尾崎神社の朱の背後に紅葉。

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尾崎神社

黒門前緑地

黒門前緑地で高峰譲吉の実家 旧高峰家と、金沢地方検察庁旧検事正官舎前の紅葉を愛でて歩きます。明治時代に建てられた和モダンの建築物です。

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黒門前緑地

大手堀

お堀が見えてきます。

大手堀です。金沢城を囲んでいた お堀は明治になって埋め立てられ、道路などに姿を替えました。唯一、大手堀だけが昔の面影を残しています。

お堀の石垣の上に映える紅葉。綺麗です。

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大手堀の紅葉

春は桜、秋は紅葉が楽しめる素敵な場所です。

白鳥路

白鳥路も お堀を埋め立てた通路です。

自動車は通れませんので、金沢市民は抜け道として利用しています。

とても静かな通路です。途中、カラスウリを見つけました。

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白鳥路

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カラスウリ

通り抜けると、そこは兼六園下。右側が石川橋と石川門。一周してきました。

目の前が兼六園、右後方が金沢城です。

鯰尾兜の前田利家像が迎えてくれます。

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前田利家

今日は12月1日。

金沢は昨夜から大荒れの天気です。とても先週まで紅葉を楽しんでいたとは思えない空です。

今回は、金沢観光の定番、兼六園金沢城、そして尾山神社近辺を中心に紅葉めぐりをしました。

字数も増えました。次回は、中心部を少し離れると思います。

金沢の秋を駆け足で Part2

「金沢の秋を駆け足で」のPart2 です

「金沢の秋を駆け足で」。二回目です。

前回分はこちらです。

hanspotter.hatenablog.com

一斉に咲き始める桜と違い、紅葉狩りのタイミングは難しく、行って見ることができた場所、かつ、私が個人的に好きな紅葉だけです。

決してランキングではありません。

また、過去の写真もありますので悪しからず。

NTTの出羽町ビルと石引駐車場の間

前回からの続きです。大乗寺坂を目指して歩いてきました。

石川県立歴史博物館を過ぎ、NTTの出羽町ビルと石引駐車場の間を紅葉を見ながら南へ進むと大乗寺坂です。

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NTT出羽町ビル付近の紅葉

春は桜の花が迎えてくれる気持ちの良い道です。好きな散歩ルートの一つです。

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NTT出羽町ビルと石引駐車場の間の道

大乗寺

大乗寺坂から眺めると、金沢市南部の市街地と、その後方に山々が広がります。

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大乗寺坂からの眺め

坂を下った辺りは、加賀藩筆頭家老 本多家の下屋敷跡地です。

真っすぐ石川県立工業高校方向へ歩くと、高校の近くに鈴木大拙誕生地記念碑があります。鈴木大拙館からも道なりで150mほど。興味のある方はどうぞ。

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鈴木大拙誕生地記念碑

鈴木大拙

歩を進めます。鈴木大拙館が見えてきました。

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鈴木大拙

ここは個人的に好きな場所なので、少し長くなります。

スティーブ・ジョブズ

アップルの創業者、スティーブ・ジョブズは若い頃から日本文化に憧れ、造詣が深かったと言います。また、仏教徒曹洞宗)でもあった彼は、禅に傾倒していたことも知られています。

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Steve Jobs Headshot 2010-CROP2

出典:File:Steve Jobs Headshot 2010-CROP2.jpg - Wikimedia Commons

「禅」を「ZEN」として世界に知らしめたのが鈴木大拙です。

そのためか、日本での知名度より、海外での知名度の方が高いような。

1963年にはノーベル平和賞候補にもなった仏教哲学者です。

みんな悩んで大きくなった

哲学という言葉から、私は「デカルト、カント、ショーペンハウエル」や「ソクラテスプラトンニーチェサルトル」といった哲学者の名前を連想します。

決して著作を全て読んだから、という訳ではなく、「デカンショ節」と、野坂昭如さんの「ソ・ソ・ソクラテスプラトンか ニ・ニ・ニーチェサルトルか」のCMから連想しただけです。


www.youtube.com

現実の世界では、中学生のときに父の蔵書から「世界の名著」シリーズのプラトンを見つけましたが、2ページで閉じました。

鈴木大拙館の紅葉

ここの紅葉は綺麗ですよ。水鏡の庭に紅葉が映えます。

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水鏡の庭

鈴木大拙

設計者 谷口吉生さんの方針は「鈴木大拙について知り、学び、そして考える」ことだそうですが、展示物に説明がないのは、「自分で考える」ことを促しているのかも知れません。

鈴木大拙館は、トリップアドバイザーの外国人の人気スポットランキングでは常に上位です。新型コロナ前の頃、日本人より外国人の観光客が多かったような記憶があります。実際、入館者の四分の一が外国人観光客だったとのこと。

入り口から続く長く仄暗い内部回廊は、現世から思索の世界へ誘っているようです。

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鈴木大拙館(内部回廊)

そして、外部回廊を通って思索空間棟へ。

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思索空間棟から

思索空間棟と水鏡の庭。

季節や時間帯によって色んな表情を見せてくれます。

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思索空間棟と水鏡の庭

新型コロナ前ですが、外国の方が長時間、じっと水面を見つめていたのが印象に残っています。

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水面を見つめる観光客

西田幾多郎

鈴木大拙および哲学絡みで…。

金沢から20㎞ほど北へ離れた かほく市には、「善の研究」で有名な哲学者、西田幾多郎記念哲学館があります。

鈴木大拙の同級生です。

こちらの設計は安藤忠雄さんですね。 

金沢からは ちょっと離れますが、興味のある方は是非どうぞ。

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西田幾多郎記念哲学館

松風閣庭園

鈴木大拙館のすぐ横が松風閣庭園、加賀藩筆頭家老 本多家の庭園です。

大名クラスの家老

加賀藩には、加賀八家と呼ばれる、禄高1万石を超える家老が8人いました。中でも筆頭家老の本多家は5万石の禄高でした。忠臣蔵で有名な浅野家も5万石ですから、城持ち大名(城主=概ね石高3万石以上の大名)クラスの家老です。

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松風閣庭園

何しろ、兼六園作庭時に参考にされたほどの庭園です。

出入口が一ヵ所なので鈴木大拙館近くまでバックして本多公園から金沢21世紀美術館方向へ。

本多公園

ここらは本多町という名称から分かるように、旧本多家の中屋敷跡地です。

松風閣庭園や本多公園は金沢の幹線道路沿いです。街中の道路沿いにこれだけの木々が残っています。

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本多公園

金沢21世紀美術館

金沢21世紀美術館前のイチョウも綺麗ですね。

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金沢21世紀美術館前のイチョウ

金沢21世紀美術館は、金沢大学附属小学校、中学校、幼稚園の跡地に開館した若い施設で、木々も若いものが多い場所です。でも、敷地内に移築した由緒ある茶室の紅葉や、隣の石川県知事公舎との間など、雰囲気の良い場所もあります。

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金沢21世紀美術館(茶室、知事公舎横)

和服姿の観光客もチラホラと。

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金沢21世紀美術館(和服姿の観光客)

兼六園金沢城公園が見えてきましたが、字数も増えました。次回へ続きます。

金沢の秋を駆け足で

風雨で散ったモミジ

この数日の風雨で、庭のモミジはあっという間に落葉。ドウダンツツジニシキギの落葉も早まっています。冬の訪れです。

去り行く秋を惜しみつつ、金沢市の秋を駆け足で巡ってみます。

全国各地の紅葉

その前に。

全国各地に紅葉の名所があり、何処も自慢するだけのことがあります。

桜の名所と同じですね。

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全国の紅葉

金沢の秋を駆け足で

二年半前の2019年4月に「金沢の桜を駆け足で」というブログを書きました。

hanspotter.hatenablog.com

今回は「金沢の秋を駆け足で」です。

一斉に咲き始める桜と違い、紅葉狩りのタイミングは難しく、行って見ることができた場所、かつ、私が個人的に好きな紅葉だけです。決してランキングではありません。ほかにも紅葉が綺麗な場所は沢山あるでしょうし…。

また過去の写真もありますので悪しからず。

石川県の紅葉

金沢の紅葉へ移動する前に、石川県の紅葉を少しだけ。

他にも写真は沢山ありましたが、字数、写真枚数もありますので、お許しを。

白山白川郷ホワイトロード

今年は、11月11日で有料区間冬季閉鎖となった白山白川郷ホワイトロード

写真は10月下旬のものです。標高差がありますので、紅葉の見ごろには早かったのか遅かったのか。

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白山白川郷ホワイトロード

那谷寺

次は、那谷寺。

松尾芭蕉が「石山の石より白し秋の風」と詠んだお寺です。

特に奇岩を背にした紅葉、綺麗ですよ。

後ろの岩を見ていると、シミュラクラ現象の発現する場所です。

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那谷寺

金沢の秋

さて、ここから金沢の紅葉です。

個人的に好きな紅葉

山一面が燃えるような紅葉も好きですが、齢と共にワンポイントの紅葉が好きになってきました。常緑樹の緑の中に恥じらうような一点の紅葉。正に紅一点です。

金沢は武家文化が色濃く残った町です。能や茶道が盛んな町です。基本的には “侘び・寂び” が根底にある町だと思います。

個人的な意見ですが、金沢の中心部にある古くからのお宅や兼六園などの作庭コンセプトは、やはり “侘び・寂び” が基本でしょうね。 

そのためか、金沢市内では、門被りや見越しに、手間暇のかかる松を使ったお宅をよく見かけます。

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松を中心とした作庭

そんな町で育ったため、個人的には “一面が紅葉” に対しては、少しですが抵抗感があります。

じゃ、兼六園の山崎山(紅葉山)はどうなんだ、というご意見は御尤も。

これについては後ほど。

金沢の紅葉を順に

先ず、好きな散歩コースの一つ、小立野方面から兼六園方向へ歩を進めます。

五木寛之さん

突然、五木寛之さん。

作家の五木寛之さんは、金沢市、それも小立野のアパートに住んでおられたことがあります。小立野からトコトコと、金沢の中心部へ歩かれていたようです。

好きな散歩コースが、五木寛之さんが歩いておられた道程かも。

それだけです。スルーしてください。

ところで、小立野のアパートですが、三年ほど前に近くを通った時には、二棟あったうちの一棟は既に無く、残りの一棟も取り壊すんでしようね。

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五木寛之さんが住んでおられた東山荘

本多の森ホール

兼六園野球場、現在は本多の森ホールが見えてきます。ここの紅葉、好きです。

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本多の森ホール

すぐ横に弓道場があり、ちょっと歩けば石川県立能楽堂

紅葉をバックに“杜若”を舞う銅像も良い雰囲気です。

この辺りは、金沢、金沢しています。

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弓道

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石川県立能楽堂

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石川県立能楽堂(杜若の銅像

石川県立歴史博物館

石川県立歴史博物館付近では、この眺めが好きです。

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石川県立歴史博物館

それと建物の裏にあるこの一本。レンガに映えますね。

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石川県立歴史博物館

石川県立美術館の裏

少し表通りから外れて裏道を。

国立工芸館の前を通り、石川県立美術館の裏へ回ります。

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国立工芸館

紅葉も綺麗ですし、金沢21世紀美術館を見下ろせる場所もあります。

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石川県立美術館の裏の紅葉

加賀藩筆頭家老 旧本多家の上屋敷があった場所ですから、恐らく立派な木々もその当時からのものでしょう。

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金沢21世紀美術館の眺め

私たちが綺麗な紅葉を楽しんでいる傍らでは、係の方々が落ち葉を集めています。

この時期、公園や街路で落ち葉の詰まった袋を見かけます。狭い自宅の庭の落ち葉でさえ大変です。係の方々に感謝。

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落ち葉を集めた袋

金澤神社、成巽閣

ここから一旦バックして大乗寺坂へ向かいます。

途中、金澤神社も好きなスポットです。放生池に映える紅葉と紅い実。

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金澤神社(放生池から)

大乗寺坂方向へ向かいつつ、成巽閣で立派な松と紅葉のコラボをチラ見。

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成巽閣

これからが佳境ですが字数も増えました。次回へ続きます。

金沢の建物巡り ”軍都” 金沢の記憶

金沢観光

秋の旅行シーズンですね。

観光客のイメージする金沢市の建物は、

城下町の象徴としての金沢城や、

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金沢城(春の石川門)

武家屋敷、

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武家屋敷の冬支度(こも掛け)

そして茶屋街の建物ではないでしょうか。

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ひがし茶屋街

幸いにも戦災や大きな災害のなかった金沢には、江戸時代だけでなく、明治、大正、昭和の建物が残っています。勿論、平成、令和の建物も、です。

軍都 金沢

日本海を挟んで清、露と対峙

明治時代、日清戦争日露戦争が示すように、日本は日本海を挟んで中国(清)・ロシアと対峙していました。

ん? 昨今も似たような話が………。

逆さ地図

富山県発行の南北を逆転させた地図「環日本海諸国図」(通称:逆さ地図)が評判となっていました。ご存知の方も多いのではないでしょうか。

逆さ地図の販売は1995年12月に始まったそうですが、今でもコンスタントに売れているようです。

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逆さ地図(出典:日本経済新聞 WEBサイト)

www.nikkei.com

この地図を見れば、日本海側の金沢が要衝だったことをお分かりいただけると思います。

軍事拠点

その結果として、旧陸軍の第九師団や歩兵第七連隊が置かれた日本海側の金沢は間違いなく “軍都” でした。

今回は城下町 金沢とは趣を異にした、陸軍省に関係した金沢の建物を巡りたいと思います。

金沢城

城下町としての金沢の象徴である金沢城

ブラタモリでも「石垣の博物館」と紹介された江戸時代の城です。

hanspotter.hatenablog.com

そんな金沢城内にも旧陸軍省の痕跡が残っています。

煉瓦造りのトンネル

例えば、保管庫として使われていた煉瓦造りのトンネルがあります。

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金沢城内の煉瓦造りのトンネル

桐木憲一さん原作の「金沢シャッターガール」で知りました。

hanspotter.hatenablog.com

この「金沢シャッターガールで巡る金沢」の内容の一部に、今回加筆、編集してこのブログを書いています。

因みに金沢を舞台にした桐木憲一さんの原作には、金沢の人間でも知らないようなことも書かれています。

勿論、定番の観光スポットも紹介されていますので、コミックですが金沢の観光ガイドブックとしての利用も可能…かも。

陸軍省の管轄

金沢城は、明治から、先の大戦まで旧陸軍省の管轄でした。

明治42年昭和5年金沢城近辺の地図です。

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明治42年金沢城近辺(「今昔マップ on the web」より )

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昭和5年金沢城近辺(「今昔マップ on the web」より)

今昔マップ on the web:時系列地形図閲覧サイト|埼玉大学教育学部 谷謙二(人文地理学研究室)

金沢城内に、師団司令部や旅団司令部の地図記号が描かれています。

下記の地図記号を参考に探してください。

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関連する地図記号

陸軍省が管轄している間に、軍施設の建設や火事で、藩政時代から金沢城に存在していたものが かなり失われてしまいました。

今となれば勿体ない話です。が、それは置いといて。

第六旅団司令部

城内に第六旅団司令部の建物(明治31年、1898年竣工)が残っています。旧陸軍の典型的な建物です。

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第六旅団司令部の建物

建物の前には藩政時代の門(切手門)が現存。

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第六旅団司令部前の切手門

二の丸への出入りに切手(通行手形)が必要だったため、切手門と呼ばれていた門です。

門番が切手を検めている姿を想像してください。社員証で入退室を管理している、現代の出勤風景と重なりますね。

鶴丸倉庫

同じく金沢城内の土蔵。藩政時代、嘉永元年(1848年)に建築された鶴丸倉庫は、国指定の重要文化財です。

この倉庫も旧陸軍の被服庫として使われていました。

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鶴丸倉庫

金沢城

赤レンガミュージアム

兼六園の近く、いしかわ赤レンガミュージアムとして利用されている三棟の煉瓦造りの建物は、旧金澤陸軍兵器支廠の建物でした。

明治42年(1909年)、大正2年(1913年)、大正3年(1914年)の竣工です。

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赤レンガミュージアム(石川県立歴史博物館・加賀本多博物館)

兵器・弾薬などの補給を管轄する部門の兵器庫でした。

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「旧金澤陸軍兵器支廠」説明板

第九師団司令部庁舎と金沢偕行社

旧陸軍の第九師団司令部庁舎と将校クラブの金沢偕行社(両方とも明治31年、1898年竣工)の建物は、赤レンガミュージアム横の国立工芸館として移築・利用されています。

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国立工芸館

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移築前の第九師団司令部庁舎と金沢偕行社

第九師団長官舎

旧第九師団長の官舎(大正11年、1922年建築)は、石川県立美術館広坂別館 石川県文化財保存修復工房として利用されています。

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旧第九師団長官舎

かつては “軍都” 金沢の象徴であった旧陸軍省の建物たちは、現在では美術館・博物館として再利用され、金沢の平和な町並みに溶け込んでいます。

城下町の建物巡りの合間に探してみるのも面白いですよ。

次回へ・・・。