東京の大雪で思う雪道運転
今回の東京の大雪。
自動車のスリップ、スタックや事故など大変だったようですね。
ニュースを見て、雪国のドライバーが思ったことを少し書きます。
スタッドレスタイヤ
ノーマルタイヤで雪道を
雪道で立往生したドライバーが「(ノーマルタイヤで来ました。雪を)なめていました」とインタビューで答えていました。
雪国で暮す人間には、雪道でのスタッドレスタイヤ(冬タイヤ)装着は基本中の基本なんですが…。
東京に住んでいる人に、例年は必要のないスタッドレスタイヤに交換しろと言うのは無理だと思いますが、雪道の運転リスクを考慮すれば、と思ったのは私だけでしょうか。
どうしても外出する必要があるのなら、タクシーなどのブロに任せれば良いと思います。
スタッドレスタイヤ
冬が近づくと、テレビのCMなどでスタッドレスタイヤという単語を見聞きします。そもそもスタッドレスタイヤという言葉の意味を知っている人がどれだけいるのか。
スタッド(鋲)を打ち込んだスパイクタイヤがアスファルトを削って発生する粉塵による健康被害が問題となり、スパイクタイヤが規制されて30年以上経ちます。(平成2年6月27日公布「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律」)
あの頃の春先の北海道。粉塵で街が霞んでいました。
そのスタッド(鋲)が無い冬タイヤをスタッドレスタイヤと呼びますが、何を今更ですかね。
ゼロの焦点
1961年の映画「ゼロの焦点」は金沢市がロケ地ですが、走っている車の後輪にチェーンが装着されています。このころはチェーンが基本ですね。
現在では、地下水を汲み上げて雪を融かす融雪装置(消雪パイプ)が普及していますので、チェーンを巻く機会も減りましたが、60年以上前の映画に映し出された金沢は、幹線道路も凄い積雪です。
ホンダ・シビックの思い出
最近では4WDやAWDと表示された四輪駆動、全輪駆動も増えていますが、昔は、町を走る車の大部分がFR(Front engine Rear drive)、後輪駆動でした。当時、全輪駆動はジープくらいだったかな…。私も幼い頃なので詳しくは分かりません。
今では一般的な前輪駆動(FF)も珍しい時代でした。
学生時代にスキーバス(夜行バスです)で五竜とおみへ向かいました。明け方、車内がザワザワしています。前方にスタックしている自動車が一台。
「おい、あのシビック、後輪にチェーン巻いているぞ!」
ホンダ・シビックは、初代から前輪駆動でした。後輪駆動が大部分の時代ですので、後輪にチェーンを巻いたドライバーの気持ちも少しは理解できます。
チェーン
今では北陸でも使用頻度が少なくなったチェーン。
こんな笑顔で装着したことはありません。
手は悴むは、鼻水は垂れるは…。
手入れと準備が悪く、チェーンが絡まって錆びていることも経験しました。
自己責任ではありますが…。
最近は、プラスチック製や布製もありますね。
車に積もった雪
先日のニュースで、雪を積んだまま走る車が問題になっていました。
雪国の金沢でさえ時々見かけることがありますが、とても危険です。
後方を走る車に雪や氷が飛んできて危ないですし、それ以上に自分が危険です。
ブレーキを踏んだ拍子に車の屋根雪がフロントガラスに落ちてきて前が見えなくなったり、ボンネットに積もった雪が噴き上がって前方が見えなくなったり。
前方が見えなくなって急ブレーキを踏むと、スリップしたり、後方の車が追突したりの事故も。とにかく危険です。
雪道運転での御法度、急ブレーキの誘因となります。
渋谷で目立つぜ
一度、スキー場帰りのサービスエリアで、「雪が乗ったまま渋谷を走ると目立つぜ」との不心得者の会話を聞いたことがあります。
出発前に必ず雪を落としましょう。
ただし、道路でやらないでください。迷惑ですし、法律に抵触する可能性も。
ワイパー
駐車中の車のワイパーが立っているのを見たことがありませんか。
低温でワイパーブレードが凍ってフロントガラスに貼り付いたり、雪の重みでワイパーが折れたりしないようにしています。
北海道で、冬用の太いワイパーブレードを見たことがあります。
サイドブレーキ
寒冷地でサイドブレーキを使うと、ブレーキパッドが凍って貼り付いてしまうことがあります。私もスキー場で一度経験しました。
平地での駐車なら、P(パーキング)に入れてサイドブレーキは使わない方が。
念のため、車止めを使えば完全です。
ウォッシャー液
ケチって濃度の薄いウォッシャー液を使っていると、低温時(特に朝)、一瞬でフロントガラスが真っ白に凍り付きます。
フロントガラス
フロントガラスなどが凍り付いてしまったら、お湯をかけるのはNG。お湯の温度が高いとガラスが破損することも。
かと言って水をかけると更に凍ります。
個人的なやり方ですが、エンジンをかけてデフロスターをONにし、ぬるま湯をかけて溶かすのが良いと思います。
外出時に備えて解凍スプレーも携行していますが、これは自宅で使っても便利ですよ。
一日走って帰宅。車を停めた後、ガラスに残った雪や水分を拭き取るのも効果があります。面倒ですが。
ドア、ドアの鍵穴
ドア内側のゴムパッキン部分に水分が残っていると、凍り付いてドアが開かないこともあります。無理に剥がすとベリベリと…。
ゴムパッキンに付いた水分を拭き取っておけば大丈夫です。
翌朝の低温が心配な時は、運転席側のドアだけでも水分を拭き取っておきましょう。
また、ドアの鍵穴が凍った時、昔だとキーをライターで炙って温め鍵穴へ。
もっとも、近頃は煙草を吸う人も減り、ライターを持ち歩いている方は稀です(私もです)し、また、最近の車はキーレスですから鍵穴が凍っても不都合はないですね。
尚、解凍スプレーも効果的でした。
靴底の雪
それと、履いているブーツなどの靴底に雪が付いたまま運転すると、ブレーキやアクセルを踏んだときに足が滑って思わぬ事態に。
靴底の雪は落としてから運転しましょう。
スコップや毛布(スタック時の脱出用にも使えます)など車に積んでおくべきものは沢山ありますが、雪道の運転に自信がない場合は、運転自体をしないことをお勧めします。私も凍結が予想される場合は運転を避けています。
尚、融雪剤を撒いてある道路もあります。念の為、錆防止で車の下部洗浄を。