恋する女たち
1986年の映画です
大森一樹監督の1986年(昭和61年)公開の映画です。
20歳の斉藤由貴さんが主演。相手役に高井麻巳子さん、相楽晴子さん、それに25歳の柳葉敏郎さんなど。30年以上前の映画です。出演者の皆さん、とてもお若い。
個人的な感想ですが、当時21歳の小林聡美さんの演技が目立ちました。
昨年(2018年)亡くなられた星由里子さんの綺麗なこと。加山雄三さんの若大将シリーズでの「澄子」を思い出しました。
金沢も変わりました
30年以上前の映画なので、今では金沢観光の定番となっている金沢21世紀美術館や金沢駅の鼓門は登場しません。
金沢21世紀美術館となっている場所は、まだ金沢大学附属小中学校と幼稚園です。
金沢駅も一世代前、こんな駅舎です。
観光客に人気の兼六園や近江町市場も登場しませんが、今では名前が変更された香林坊109 などの懐かしい風景も随所に登場します。金沢出身の人間としては楽しめました。
浅野川付近
梅ノ橋
最初に登場する橋は浅野川に架かる梅ノ橋です。
人気の観光スポット、ひがし茶屋街のすぐ近くに位置し、テレビや映画のロケ地としてよく登場します。
この後、卯辰山で一悶着。そして主計町へ移動します。
主計町
同級生のお母さん役 星由里子さんが営む小料理屋があるのは主計町です。浅野川沿いの茶屋街です。
この頃は電柱が目立ちますね。今では電柱の地中化が完了しています。
主計町は、金沢三茶屋街(ひがし、にし、主計町)の一つですが、土産物店がないので観光客が少なく静かです。個人的には好きな茶屋街です。
主計町は、2007年の映画「舞妓 Haaaan!!!」では京都の夢見小路という設定でロケが行われました。京都より京都らしい、というのが、ロケ地選定理由だったようです。確かにそうかも知れません。この映画では、梅ノ橋も夢ノ橋という設定です。
斉藤由貴さんが歩く金沢
斉藤由貴さんが喪服姿で金沢市内を歩きます。何故、喪服姿で歩いているのか…。映画でご確認ください。
武家屋敷
人気の長町 武家屋敷エリアの用水に架かる橋の上です。
こんな用水です。夏場は水音が心地良い場所です。
武家屋敷の中には、用水から庭に水を取り入れて池などに利用している家もあります。
ミシュランやトリップアドバイザーなど、海外での評価も高い武家屋敷 野村家は、金沢市の中心部にありながら自然が豊かです。運が良ければ自然と触れ合えることも…。
尾山神社
次に歩いているのは、神門が撮影スポットとして人気の尾山神社近くです。2002年のNHKの大河ドラマ「利家とまつ」の主人公、前田利家と正室 まつが祀られています。
片町交差点
横断している場所は、地元ではスクランブル交差点と呼んでいる片町交差点です。
撮影当時、後ろに見える店舗はミスタードーナツでした。酔客が子供と奥さんへ土産を買う姿を見ることもできましたが、今ではセブン‐イレブンです。
香林坊の映画街
映画を見に行ったのは金沢の繁華街、香林坊にあった映画街です。
往時の金沢には23の映画館があったそうで、その半分ほどが香林坊に集中していました。今では再開発やシネコンの増加で、駐車場、公園に姿を変えています。
斉藤由貴さんがチケットを買っている売り場の上に「スカラ座」の名前が見えますが、「スカラ座」は、主に成人向映画を上映していた記憶があります。主人公が観たのはこの年に公開された「ナインハーフ」。エロティック・ラブ・ストーリーという触れ込みの映画です。
ひがし茶屋街
斉藤由貴さんがお姉さんと下宿しているのは、人気の観光スポット ひがし茶屋街の検番近くです。ロケに使用した建物は今もあります。
風呂桶を抱えて銭湯に向います。東湯という名前の銭湯でしたが、今では金箔商品を売っている箔一という店舗です。煙突は無くなっていますが店舗の外観はほぼ同じ。
ひがし茶屋街は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されていますので、外観を残して内部の改修を行ったようです。
ひがし茶屋街の電線は今では地中化されていますが、映画では電柱が目立っています。
石川県立工業高校
主人公たちが通っている高校は、石川県立工業高校がロケ地です。明治20年(1887年)創立の歴史のある工業高校です。2007年の映画「吉祥天女」でも使われていました。
犀川大橋
六斗の広見と忍者寺
寺町近くの六斗の広見にバス停があるという設定です。
”広見“ というのは、火事の延焼を防ぐための一種のバッファーゾーンです。
この塀の中は国泰寺という寺院ですが、紅葉の時期の大イチョウは見事ですよ。
ここ六斗の広見へは主人公は何度か訪れます。
170mほど歩けば忍者寺として有名な観光スポット 妙立寺がありますが、映画では一度も登場しません。
このお寺は、1980年代半ばに「忍者寺」を商標登録して売り出したお寺です。従って、1986年にこの映画が公開されたころは忍者寺の名前が浸透する前でしょうね。実は金沢にいた頃は私も知らなかったお寺です。
今では拝観は予約制となるほどの人気となっています。運が良ければ餅つきも体験できますよ。
映画はまだまだ続きます。一旦ここで区切り、残りは次回以降、Part2、Part3へ続きます。
登場する場所を航空写真で
映画に登場する場所などを航空写真に表示しました。旅行のご参考まで。