舞妓Haaaan!!!
映画で巡る金沢。今回は2007年の「舞妓Haaaan!!!」です。
舞妓Haaaan!!!のロケ地が金沢?
この映画には金沢ロケのシーンが随所に登場しますが、あくまで全て京都という設定です。従って金沢の観光名所は登場しません。
以前、ブログに取り上げた「野性の証明」と同じですね。
阿部サダヲさん、堤真一さん、柴咲コウさんが絡み、監督は水田伸生さん、脚本は宮藤官九郎さんです。
第31回日本アカデミー賞で優秀主演男優賞、優秀助演男優賞、優秀脚本賞を受賞した映画で、いかにもクドカンらしい、面白い映画です。内容は…、観てのお楽しみ。
舞妓パパラッチ
今回ブログで取り上げた第一の理由は金沢がロケ地であることですが、二つ目の理由は、つい最近見た舞妓パパラッチというニュースです。
特に、外国人観光客が辺り構わず舞妓さんの写真を撮っているようです。これが舞妓パパラッチと呼ばれています。
「舞妓Haaaan!!!」にも、阿部サダヲさんたちが舞妓さんを追っかけるシーンが登場します。まさに舞妓パパラッチです。
映画が封切られた12年前と現在では、捉え方が違ってきているようです。
京都での対応策
観光客のマナー悪化に頭を痛め、法的な拘束力はありませんが「私道での撮影禁止 許可のない撮影は1万円申し受けます」と書いた看板やポスターを設置したそうです。特に外国人観光客に向けた対策とのこと。
観光公害
オーバーツーリズムによる観光公害。今年の春先に鎌倉のニュースを読み、私もブログに取り上げたことがあります。観光地は何処も同じ悩みがあるようです。
舞妓Haaaan!!! 金沢のロケ地
金沢のロケ地の大まかな地図です。ご参考までに。
http://ktgis.net/kjmapw/index.html
主計町(地図①)
本題に戻します。
映画には京都の定番の観光地は登場しますが、京都の “夢見小路” となっている個所は金沢の主計町です。
京都のここ、という設定ですかね。
上の舞妓パパラッチの項で載せた、舞妓さんの追っかけシーンは大部分が主計町でのロケです。
植木等さん(本作が遺作となりました)が歩いているシーン。主計町です。
柴咲コウさんと小出早織さん。二人が立ち止まったのは仲乃家辺り。
植木等さんが倒れそうになったのが直木賞作家 五木寛之さんの「浅の川暮色」文学碑付近です。後方に浅野川大橋が見えます。
すぐ近くに、小説に登場する料理屋さんのモデル、鍋料理の “太郎” があります。
阿部サダヲさんを追っかけて京都に来た柴咲コウさんや、修学旅行で迷子になった阿部サダヲさんが歩いているのも主計町です。
迷子になった阿部サダヲさんが駆け下りているのは暗がり坂です。ここも映画などによく登場します。
京都より京都らしいということで金沢がロケ地に選ばれたそうですが、確かに京都には地方の人間が求める京都らしさが減ってきているのかも。
初めて木屋町で飲食したとき、コンクリートの建物に囲まれて流れる高瀬川をいじらしく思ったことを記憶しています。それと森鴎外の「高瀬舟」を読んで、自分が思い描いていた高瀬川のイメージと違ったことも…。二度目からは当たり前の風景になりましたが。
梅ノ橋(地図②)
映画で “夢ノ橋” となっている橋は、ひがし茶屋街近くの梅ノ橋です。
バナナマンの日村さんや須賀健太さんが演ずる舞妓さんの追っかけ集団のシーンや、阿部サダヲさんが修学旅行で同級生を捜しまわるシーン、阿部サダヲさんと柴咲コウさんが出会うシーンなど、随所に登場します。
後半で、山田孝之さんが走っているシーンがありますが、後ろ姿だけです。代役でしょう。
いろんな映画やドラマ、そして旅番組などで紹介されている橋です。
その他のロケ地
KOHRINBO 109(現在は東急スクエア)前を京都として使っていました。
阿部サダヲさんが舞妓さんを捜して、KOHRINBO 109前の地下階段からパンツ一丁で飛び出してくるシーンです。ぼやけてはいましたが、地元の北陸鉄道のバスや地元のタクシーが走っているので笑えます。主計町はまだ分かりますが何故香林坊まで…?と思いました。
映画では、置屋や料亭などのシーンで、金沢のひがし茶屋街(地図④)や、にし茶屋街(地図⑤)が使われているようですが、金沢を知らない人にとっては余り違和感のない作りとはなっています。
尚、エンドロールの撮影協力として大乗寺の名前がありますが、どのシーンか分かりませんでした。
主計町を含めた金沢観光をした後、記憶が鮮明なうちにDVDをレンタルして確認してみると面白いと思います。