99.9 刑事専門弁護士と半沢直樹
共通点があります
2013年のTBS東芝日曜劇場「半沢直樹」と昨年(2018年)放送された「99.9 刑事専門弁護士(SEASON II)」。
どちらも高視聴率を生み出したドラマですが、共通点があります。
両方のドラマに香川照之さんと笑福亭鶴瓶さんが出演していますが、今回の正解ではありません。
(因みに、「東芝」が冠となっていた日曜劇場は「99.9 刑事専門弁護士(SEASON II)」の最終回が最後でした)
主人公の共通点
正解は…………
主人公(半沢直樹と深山大翔)が金沢市出身という設定です。また、二人とも、父親が不幸な亡くなり方をしています。
そして、父親を死に追いやった当事者が、現在の主人公の周囲にいる、という設定となっています。
「半沢直樹」では、主人公 半沢直樹(堺雅人さん)の父親 半沢慎之助(笑福亭鶴瓶さん=金沢で「半沢ネジ」を経営)は、銀行から融資を打ち切られ自殺します。
半沢直樹が勤務する東京中央銀行の大和田常務(香川照之さん)が、金沢支店時代に融資を打ち切った当事者です。
「99.9 刑事専門弁護士(SEASON II)」では、主人公 深山大翔(松本潤さん)の父親 深山大介(金沢で「キッチンみやま」を経営)は、獄中で死去しますが、主人公が26年後に冤罪であることを証明します。
大友検事正(奥田瑛二さん)が、主人公の父親の事件の担当検事です。
主人公の名前
話が飛びます。
金沢の私の周囲では「半沢」という名前には馴染みがありません。
名字由来netというサイトで確認したら、石川県内でおよそ10人だそうです。東北に多い名前のようです。
同じく「深山」は石川県内でおよそ100人でした。
先ずは、記憶の新しいうちに「99.9 刑事専門弁護士(SEASON II)」からです。
99.9 刑事専門弁護士(SEASON II)
深山大翔、故郷 金沢へ帰る
第2話で、深山大翔(松本潤さん)は生まれ故郷の金沢を訪れます。
金沢地方検察庁
松本潤さんが丸川検察官(青木崇高さん)に会いに行った金沢地方検察庁。
上の写真で、左側の裁判所(ガラス張りの建物)の後方真中あたりに写っている茶色の建物がそうです。裁判所のすぐ近くです。
金澤屋珈琲店と大手堀
二人が入ろうとした喫茶店は、金沢城公園黒門口の金澤屋珈琲店です。
金澤屋珈琲店前で話している二人。
後方は大手堀ですね。藩政時代から残っている唯一のお堀です。
金沢市内のお堀は大部分が埋め立てられましたが、近年、いもり堀が復元されました。復元前はテニスコートでした。
個人的には金沢の中心部にあったテニスコートに未練があります。
金沢城公園 黒門口
その後、二人で金沢城公園へ向かいます。金沢城の黒門口が見えます。
三十間長屋近くの展望台
二人が話している場所。
分かれて歩き出した前方の木々に見え隠れしているのは、金沢城の三十間長屋です。ドラマの後半でもこの場所が出てきます。
金沢駅 鼓門
定番の金沢駅鼓門です。
金沢駅の水時計と金沢都ホテル
松本潤さんが立っているのは水時計の前です。左後方に旧 金沢都ホテルの建物が見えます。
金沢都ホテルは、1963年開業のホテルです。
2017年3月末で営業を終了し、その後取り壊されました。
撮り溜めした写真に、金沢都ホテルが時系列で残っていました。
金沢はホテル建設ラッシュですが…
話が飛びます。
金沢都ホテル跡地の所有者、近鉄不動産の選択肢の一つに駐車場が入っているとのこと。
金沢の玄関口ともいえる駅前にだだっ広い駐車場………。なんだかな~。
2020年には名古屋より客室数が多くなるようです
金沢はホテルの建設ラッシュです。2020年には金沢のホテル客室数が1万室を超え、名古屋を抜き全国トップ10に入るそうですが、これに恐れをなしたのでしょうかね。
金沢都ホテル跡地の近く(金沢駅を挟んだ反対側)では、2020年のオープンを目指して、日本初進出の長期滞在型「ハイアットハウス金沢」と「ハイアットセントリック金沢」の建設も進んでいます。
金沢には新しいホテルがどんどん開業しています。
地元民は、「こんなにホテルが増えて…」というのが実感ですが、各ホテルは趣向を凝らして競争に打ち勝とうとしているようです。
梅ノ橋
次も定番の浅野川の梅ノ橋です。
通常とは逆方向から撮っています。梅ノ橋としては珍しいショットです。
すぐ近くのひがし茶屋街も登場します。まさに金沢の観光地巡りです。
登場しないのは、兼六園、金沢21世紀美術館、近江町市場あたりでしょうか。
密かに登場する金沢名物
話が再び飛びます。
ドラマを観ていると随所に金沢の名物が登場しています。金沢の事をよく知っている方の仕業だと思いますが、茶化しているような感じも。
先ず、新幹線の中。資料の入っている箱に「金沢おでん煎餅」との文字。こんな名前の煎餅を私は見たことがありません。
次に26年前の被害者の妹が勉強している机の横に、「のどぐろ」「きんぱく」と書いた半紙が貼ってあります。二つとも金沢名物ですが習字とは。
また、机の上には金沢の民芸品、加賀手毬です。
被害者のお母さんが働いているスナック。
画面右側の壁に貼ってあるメニューに「ハントンライス」と「くちこピザ」。
「ナウでヤングな新メニュー」とあります。なんだかな~。
コンビニ跡地
松本潤さんが訪れたコンビニ跡地の建物は金沢商工会議所です。
新丸広場
ドラマの最後に、松本潤さんが丸川検察官と話しているのは金沢城公園の新丸広場です。後方に河北門が見えます。
因みに河北門が金沢城の正門です。
人気の観光スポット 石川門は搦手、裏門です。
裏門でも立派ですね。やはり加賀百万石の財力でしょう。
半沢直樹
続いて「半沢直樹」です。
武士の家計簿
加賀藩の御算用者(経理係)猪山直之として、2010年の映画「武士の家計簿」に出演しています。金沢とは縁がありますね。
実は半沢直樹の奥さん、半沢花役の上戸彩さんも、加賀藩の包丁侍を描いた2013年の映画「武士の献立」に出演しています。
半沢夫妻は、お二方とも金沢に縁のある方が演じています。
金沢ロケは無しです
そんな堺雅人さん主演のドラマですが、「半沢直樹」は金沢でのロケはありません。
ただし、奥さんの花ちゃんこと半沢花が沢山の金沢土産を持帰るシーンがあります。
花ちゃんの金沢土産
半沢花(上戸彩さん)の金沢土産に、半沢直樹が大喜びしますが、金沢の人間なら包装紙で商品が分かるものばかりでした。
[中田屋のきんつば]
[丸八製茶場の加賀棒茶]
[不室屋の麩]
[俵屋のじろあめ]
上戸彩さんとお土産を見ている堺雅人さんの嬉しそうな笑顔。演技ではなかったのかも知れません。
2015年3月の北陸新幹線開業も相俟って売り上げが「倍返し」になったとか、ならなかったとか。
皆さんも金沢観光の折にはお店を探しては如何でしょうか。
個人的には、他に、圓八のあんころ餅と松葉屋の月よみ山路があれば…。
松任と小松のお土産になります。それと、あんころ餅の賞味期限は当日限りです。
新幹線なら大丈夫でしょう。
好きなドラマでした
土産や主人公の出身地の設定は別にして、とても面白いドラマでした。欠かさず観ていました。
良く知られている「銀行は、晴れの日に傘を貸して、雨の日に取り上げる」を始め、「やられたらやり返す。倍返しだ!」「部下の手柄は上司のもの、上司の失敗は部下の責任」など、名言、名シーンもありました。
香川照之さんの最後のシーン、良かった~。
会議室のシーンは東京の学士会館です。結婚式に参列したことがあります。
今回は以上です。