半沢直樹というドラマ
2013年に放送されたTBS日曜劇場の「半沢直樹」。
高視聴率に名セリフ
最終回の視聴率が42.2%という、とてつもないドラマでした。
最終回のこの視聴率は、1983年の「積木くずし」の最終回 45.3%に次いで歴代2位とのこと。
平成以降では勿論1位の数字です。
主人公のセリフ「倍返し」は2013年の流行語大賞にも選ばれています。
(この年は流行語が豊作で、年間大賞に四つ選ばれています。下記リンクで確認してください。あの流行語も、この流行語も、もう7年前のものなんだと思いますよ)
設定の面白さ
ドラマを面白くしていたのは、父親を死に追いやった当事者が、現在、主人公の勤務する銀行の常務という設定でしょう。
主人公 半沢直樹(堺雅人さん)の父親 半沢慎之助を笑福亭鶴瓶さん、母親役を亡くなられた りりィさんが演じています。
25年前、金沢で「半沢ネジ」を経営している父親は、銀行から融資を打ち切られ自殺します。
半沢直樹が勤務する東京中央銀行の大和田常務(香川照之さん)が、金沢支店勤務時代に半沢ネジへの融資を打ち切り、また、騙すようにして土地を担保に入れさせ、父親を自殺に追い遣った張本人です。
半沢直樹は、父の葬儀に来た大和田とその上司の会話を立ち聞きし、事実を知ります。
そして・・・。
半沢直樹の新シリーズ
一年前、令和元年の7月に「99.9 刑事専門弁護士」と「半沢直樹」を題材にしてブログを書いたことがあります。
今回、「半沢直樹」の新シリーズが7月19日から放送されるということで、昨年のブログから「半沢直樹」を独立させ、写真などを追加しました。
半沢直樹の故郷は金沢です
主人公 半沢直樹は金沢出身という設定です。
主人公の名前
話が飛びます。
半沢直樹は金沢出身という設定ですが、金沢の私の周囲では「半沢」という名前には馴染みがありません。
名字由来netというサイトで確認したら、石川県内にはおよそ10人しかいない名前のようです。東北に多い名前とのこと。
半沢直樹(前シリーズ)の記憶
武士の家計簿
加賀藩の御算用者(経理係=算盤侍)猪山直之として、2010年の映画「武士の家計簿」に出演しています。金沢とは縁がありますね。
武士の献立
実は半沢直樹の奥さん半沢花役の上戸彩さんも、2013年の映画「武士の献立」に出演しています。
加賀藩台所方(御料理人=包丁侍)高良健吾さんの奥さん役としての主演です。
「半沢直樹」夫婦は、二人とも金沢に縁のある方です。
金沢ロケは無しです
そんなドラマですが、「半沢直樹」の金沢ロケはありません。
奥さんの半沢花(上戸彩さん)が、半沢直樹の金沢の実家へ帰り、母親役のりりィさんから大和田のことを聞くシーンがありますが、実家の半沢ネジの撮影は金沢ではありません。関東近郊での撮影のようです。北陸新幹線金沢開業2年前のドラマです。
ただし、花ちゃんが沢山の金沢土産を持ち帰るシーンがあります。
花ちゃんの金沢土産
金沢の人間なら、包装紙で商品が分かるものばかりでした。
私が気付いた範囲で、主な土産品を下に記します。
それぞれの お店を廻って購入するのも楽しいのですが、観光中の荷物が増えるのが嫌だという方。金沢駅の土産物売場にもありますよ。
また、人気の ひがし茶屋街に支店のある お店も多いので、茶屋街見物の折にでも購入可能です。
[中田屋のきんつば]
テーブル左上の濃い紫色の包装紙が中田屋のきんつばです。
地元では、ポセイドン・石川さんのCMでも有名です。
[丸八製茶場の加賀棒茶]
きんつばの左側にあるのは、昭和天皇に献上した 献上 加賀棒茶です。
棒茶とは、お茶の茎を焙じたもので、金沢で番茶と言えば棒茶(茎茶)を指すことが一般的です。このお茶は金沢が発祥の地と言われています。
ユーミン(松任谷由実さん)も、お店は違いますが、棒茶のファンだそうです。
[不室屋の麩]
手の左側に見える包装紙です。「ふ」という文字が見えます。文字どおり「麩」です。
金沢は京都と同じで「麩」も有名です。お寺が多いので精進料理に使われる機会が多かったためと言われ、麩を使った麩菓子がありますし、おでんのネタにも車麩が使われています。
[俵屋のじろあめ]
半沢直樹が一番最初に手にしました。半沢直樹の好物という設定です。
このお店はひがし茶屋街から500mほど離れていますが、修学旅行の生徒さんも訪れる人気店です。
国鉄のDISCOVER JAPANで全国的に有名になったお店です。
上戸彩さんと お土産を見ている堺雅人さんの嬉しそうな笑顔。演技ではなかったのかも知れません。
ドラマに登場したお土産は、2015年3月の北陸新幹線開業も相俟って売り上げが「倍返し」になったとか、ならなかったとか。
皆さんも金沢観光の折にはお店を探しては如何でしょうか。
個人的には、他に、圓八のあんころ餅と松葉屋の月よみ山路があれば…。
松任と小松のお土産になります。
あんころ餅の賞味期限は当日限りですが、新幹線なら大丈夫でしょう。
好きなドラマでした
土産や主人公の出身地の設定は別にしても、とても面白いドラマでした。欠かさず観ていました。
名セリフの宝石箱
世間に浸透している「銀行は、晴れの日に傘を貸して、雨の日に取り上げる」を始め、「やられたらやり返す。倍返しだ!」「部下の手柄は上司のもの、上司の失敗は部下の責任」など、名言の宝石箱でした。
宮仕えの身としては、一度言ってみたいセリフが多かったですね。
上戸彩さん
上戸彩さんが演ずる花ちゃん。
金融庁の役人に発した言葉は、とても気持ちが良かった。
そう言えば、花ちゃんにも名セリフが多かったですね。まさに良妻でした。
それに引き換え、大和田常務(香川照之さん)失脚の一因となった奥さん。花ちゃんとは真逆でした。
大和田常務にお金を無心する奥さん。見ているテレビには小津安二郎監督の名作「東京物語」。う~ん。
香川照之さん
香川照之さんの最後のシーン、良かった~。
この役者さんは表情の変化が凄いですね。
その他
会議室
会議室のシーンは東京の学士会館です。結婚式に参列したことがあります。
半沢直樹が待機しているのは、宴会場の前のロビーです。
結婚式ではウェルカムドリンクが用意されていました。
会議室を後にする半沢直樹
大和田を土下座させた後、半沢直樹が会議室を出ていくシーン。
前回シリーズ放送時に、カメラマンらしき人の頭が写っていると話題になっていました。
前回シリーズ放送時と、今回放送された総集編の同じシーンです。
確かに、前回放送時は画面の下の方に頭部が映り込んでいますね。総集編では綺麗に消えています。
血染めのネジ
同じく、土下座を見届けた半沢直樹。握りしめていた右手を開きます。
掌には自殺した父親の作った形見のネジが血に染まっていました。
片岡愛之助さん
このドラマまで存じ上げませんでした。
癖のある役柄でしたが、ドラマを盛り上げていましたね。
夏目三久さん
キャストに夏目三久さんの名前があります。最初、登場シーンが分かりませんでした。
よく見ると、半沢直樹が勤務している東京中央銀行のポスターに登場していました。
話は飛びますが、吉田鋼太郎さん、男気のある上司役でしたね。
話を戻します。
夏目三久さんのポスターは、雨の中で半沢直樹と大和田常務が対峙するシーンでも…。
北大路欣也さん
最後です。
予想に反して、半沢直樹に出向を言い渡す頭取。
新シリーズはどうなるのでしょうか。期待と不安が半々です。