松の内が1月7日までの地方と1月15日までの地方があるようですが、金沢では1月15日までが一般的です。そこで金沢の正月ネタをもう一つ。
鏡餅
一般的な鏡餅
橙や串柿、裏白、昆布などの飾り方に違いはあっても、普通、鏡餅と言えば写真のような白と白の二段重ねを思い浮かべるのではないでしょうか。
金沢の鏡餅
ところが金沢の鏡餅は紅白です。(“紅”といってもピンク色ですが)
大学生になり初めて東京へ行くまでは、紅白の鏡餅は当たり前だと思っていました。正月は目出度いですから、目出度い正月に紅白。至極当然だと今でも思っています。
このように考える方が多いのか、金沢の鏡餅は今でも紅白です。
全国展開企業も金沢仕様
少なくとも私の行動範囲では、紅白の鏡餅しか見ません。簡略化した鏡餅を販売している新潟県の会社も、金沢では紅白にして販売していますので、スーパーの正月用品コーナーは紅白の鏡餅がズラーっと並びます。
紅白 丸餅個装入 5号 | お鏡もち | | 越後製菓OnlineShop
紅白の鏡餅は女性への優しさ!?
紅白の意味
就職してから、会社の上司や同僚から何度も紅白の鏡餅の由来を聞かれましたが、段々面倒臭くなり、最終的には
「日頃女性は忙しいから正月くらいはユックリと休みなさい、という意味で紅白の紅が上になっています。それが金沢での女性への心配りです。」と答えていました。
もっともらしい説明なのか、かなりの確率で信用して貰えました。
紅白の鏡餅の由来
紅白となった由来は諸説あるようです。
板に付いていない蒲鉾
一般的な蒲鉾
鏡餅と同様、正月と言えばお節です。お節料理に欠かせない紅白の蒲鉾ですが、蒲鉾にも地域の特徴が出ています。
小田原の鈴廣の蒲鉾を毎年頂くようになってからは慣れましたが、大学で初めて東京へ行ったときには「都会の蒲鉾には板が付いている」とビックリした記憶があります。
板がない蒲鉾
金沢や富山の蒲鉾には蒲鉾に付き物の “板” がありません。
金沢では、ある程度の年齢以上の方は蒲鉾を “はべん” と言いますので、旅行者は「?」マークとなるか、「はんぺん」と間違えるかも知れません。
蒲鉾だけど、どこか違和感を覚えている観光客も多いと思います。
大臣賞受賞 富山かまぼこの代表格「赤巻」「昆布巻」|梅かまブログ
細工蒲鉾
板のない蒲鉾以上に驚くのは、富山の細工蒲鉾でしょう。縁起のよい鯛や鶴亀、富士山などを蒲鉾で作ったもので、結婚式の引き出物にも使われます。
昔、富山の友人の結婚式に招かれ、立派な細工蒲鉾を持って帰ったことがあります。兎に角重かった!!でも美味しかった。一人では食べ切れないので職場でお裾分けしました。それほど大きいものです。これを目出度さのお福分けと言うそうです。
小田原の弾力のある蒲鉾も好きですし、富山の蒲鉾、特に昆布で巻いてある蒲鉾も好きです。
富山の昆布文化
北前船で北海道から昆布が運ばれた富山は、昆布の消費量が多いので有名です。
そのため富山の昆布文化は豊かで、蒲鉾だけでなく、刺身でも食べられるような新鮮な魚を昆布で巻いた昆布〆はとても美味しいですよ。私の大好物です。
ただでさえ美味しい魚が昆布で巻くことで…。あぁ、垂涎!!
旅行に来たときは北陸の食文化を楽しんでください。北陸は美味しいですよ。