ダイヤモンドの瞳
林遣都さん演ずる坂井知季のこの表情を覚えていますか!?
2008年の映画「ダイブ!!」のワンシーンです。
瀬戸朝香さんが演ずるコーチ 麻木夏陽子が “ダイヤモンドの瞳” と呼ぶ、優れた動体視力で弟と彼女の姿を見てしまった林遣都さん。
この眼。
映画 ダイブ!!
映画「ダイブ!!」は金沢でロケをしていますが、飛び込み台が金沢ロケの目的です。
東京近郊にある老舗飛び込みクラブという設定のため、金沢市の定番観光スポットは一切登場しません。
熊澤尚人監督ら関係者が、都内近郊など約二十カ所の飛び込み台を下見してロケ地を決めたそうですが、
“無機質な飛び込み台が多い中、国内で最も古くて温かみがあった。老舗クラブの使い込んだ台にぴったり。石川が飛び込み大国というのも決め手になった”
そうです。
従って、すぐ分かるロケ地は金沢市営総合プールの飛び込み台だけでした。
他のロケ場所は金沢以外の方が見ると「?」でしょう。金沢の人が見ても「何処だ、此処は!?」となるくらい、ごく普通の場所です。
それを前提にご覧ください。
ロケ地
ダイヤモンドの瞳 自転車
金沢市の新竪町と竪町のロケでした。商店の看板などが写っていたので何とか…。
自転車に乗っているシーンは新竪町商店街です。
ダイヤモンドの瞳 反射光
道路反射鏡(カーブミラー)の光が顔を照らし、その方向を見た林遣都さんが偶然、弟と彼女を見てしまいます。
弟たち二人が歩いている場所は、自転車のシーンの撮影場所とは違い竪町商店街です。
手前の電柱広告にボンヤリと「池田町バルバール」。これを頼りに見つけました。
写っている自販機も同じですから間違いないと思います。
因みに、池田町バルバールのHPに広坂ハイボールの宮川元氣さんのメッセージが。
池田町バルバールは1月に「肉山」金沢になっていました。
記憶では、宮川元氣さんは2017年の映画「ママ、ごはんまだ?」に出演されていました。
「ママ、ごはんまだ?」も石川県がロケ地です。また別の機会にロケ地巡りをしたいと思います。
ランニング 窪二丁目交差点
林遣都さんがランニングしている交差点。山側環状線の窪二丁目交差点です。
金沢を長い間離れていた私は山側環状線の開通を知りませんでした。交差点の向かい側斜面に建つ家々も無かったですね。
ランニング 犀川河畔
同じく、林遣都さんがランニングしている河畔。犀川です。後方の高台に見えるのは平和町の県営住宅ですね。同じシルエットです。
ぞうのすべり台のある公園
林遣都さんがトレーニングしたり、“ダイヤモンドの瞳” が仇になり、彼女を挟んで弟と喧嘩したりする “ぞうのすべり台” のある公園。
この場所が分かったのは全くの偶然です。
と言うのは特徴的な “ぞうのすべり台” が無くなっていたからです。
トンカツ屋さんに食べに行った帰りです。たまたま車から見えた家屋・風景に見覚えがありました。
後日改めて公園に来ると、周囲の家屋の風景が一致。ただ、公園内は “ぞうのすべり台” が無くなったほか、砂場も狭くなるなど、映画とかなり違っていました。
映画に登場した時点で映像で見る “ぞうのすべり台” は傷んでいます。10年以上前の撮影ですから、安全のため取り壊したのでしょう。
映画に写っている周囲の建物と今回撮ってきた写真を比べると、ここに間違いないと思います。
いしかわ動物園
金沢から、ちょっと離れたロケ地です。
二人がデートしている場所は、いしかわ動物園です。石川県能美市にあります。
動物園の入り口付近で仲良くアシカのショーを見ています。
この動物園で二人の仲が怪しくなりますが、頭に打たせ水をしているチーチョという名前のゴマフアザラシや、モフモフの雷鳥を見れば心が和んで良かったのにね。
金沢市営総合プールでのロケ
金沢ロケの目的であった金沢市営総合プールの飛び込み台でのロケです。
ロケに使用された飛び込み台は昭和34年8月にオープンし、平成29年3月末の金沢市営総合プール閉鎖まで、現存するものでは国内最古の飛び込み台と言われていました。
映画「ダイブ!!」は、 直木賞作家、森絵都さんの小説「DIVE!!」を映画化したもので、坂井知季(林遣都さん)、富士谷要一(池松壮亮さん)、沖津飛沫(溝端淳平さん)たちが、コーチの麻木夏陽子(瀬戸朝香さん)とオリンピックを目指す姿を描いています。
皆さん、鍛えた身体ですね。
傷だらけの飛び込み台
“国内で最も古くて温かみがあった。老舗クラブの使い込んだ台にぴったり。”
という監督の意図に沿い、映画の中でも塗装の剥がれたままの飛び込み台が登場しています。
実写でも同じく傷だらけですが、撮影時、冬の寒さの中を凛とした姿で聳えていました。
飛び込み台の取り壊し
飛び込み台の背景に大きな木々が写っています。
特徴のある木々をバックに、映画のシーンと実写を時系列に並べてみました。
そして何もなくなった
映画の中で、林遣都さんが竜の怪獣「コンクリート・ドラゴン」と呼んでいた飛び込み台は取り壊され、だだっ広い更地になっています。寂しい。
ブログを始めたころ、プールの取り壊しに関連して思い出を綴ったことがあります。
プールの跡地は駐車場を予定しているとのこと。
プール前を走る道路沿いにはスーパーや飲食店が多く、土日や通勤時間帯は混雑する道路です。
混雑する道路に だだっ広い駐車場。出入りする車で更に混雑するような…。
金沢駅前の金沢都ホテル跡地と言い、駐車場が手っ取り早いのか。
なんだかな~。味気無い。
金沢都ホテル跡地については下記ブログで。
プール入口の変遷
映画のプール入口のシーンでは、「生徒募集中」の垂れ幕が掛かっていますが、垂れ幕の下には「金沢市営総合プール」の金色の表示が隠れていました。
観客席・プール・モニュメント
皆でトレーニングしている観客席。それと、飛び込み台から見える25mプールやモニュメント。全てなくなりました。
取り壊し前に訪れた時には、雪に覆われていました。プールに水はありません。
周辺の風景
飛び込み台付近からカメラをパンした映像に、プール近辺の病院など、知っている風景が写っていたのを覚えています。金沢有松病院です。
病院屋上から見える陸上競技場
林遣都さんと池松壮亮さんが話している場所は、北陸病院の屋上です。
金沢市営陸上競技場
歴史のある競技場です
金沢市営陸上競技場は、1925年(大正14年)に開場した歴史のある競技場です。
昭和5年の地図にも運動場として載っています。
地図上の道路は、まだ旧道です。現在の道路より左側(西側)を走っています。
そのため、交差点や郵便局等々の場所も地図上の道路から離れた位置になっています。
昭和43年の地図になると、泉野交差点を通る道路は現在とほぼ同じです。
有松交差点から下側(南側)に抜ける道路は未開通ですが…。
昭和43年の地図ではプールも確認できます。
第2回国民体育大会(昭和22年)の会場
戦災を免れた金沢市で、1947年(昭和22年)に開催された第2回国民体育大会の主会場として使用するため改修されています。
この大会から、大会シンボルマークと大会歌「若い力」が制定されたそうです。
若い力
因みに、金沢市立小学校の連合体育大会では「若い力」の集団演技を行います。
そのため、多くの金沢市民は「若い力」を “踊る” ことができます。
私の年代では男子は上半身裸でした。
どこかの国のマスゲームみたい、との口コミを見たことがありますが、小学生にとっては単に盆踊りの感覚でしたね。
今となっては良い思い出です。
第2回国民体育大会の時点では、石川県に使用に耐えるプールがなかったため、松任町(現在の白山市)のプールを補修して競技を行ったそうです。この経験を元に陸上競技場の横にプールを造り、総合運動公園としたようです。
映画冒頭のシーン
映画の冒頭に、林遣都さん演ずる少年が、飛び込みを始める切っ掛けとなるシーンがあります。
少年が自転車で走っている場所。近くを流れる伏見川や高橋川の川沿いには似たような場所が沢山あります。探す根気はありませんでした。
それと少年が飛び込み台を家々の間から見るシーン。
実はこの方向からだと、大きな杉の木が並んでいて撮れません。どうやったのかな。
映画のシーンが思い出になりました
全部取り壊されました。今となっては、映画でしか見ることが出来ない風景になってしまいました。
夕日を浴びて聳え立つ飛び込み台。そして、それを見つめる少年。全て遠い日の思い出の中です。
最後に
エンドロールの撮影協力
エンドロールの撮影協力に、輪島市が出てきます。
溝端淳平さんと蓮佛美沙子さんがいる漁港は、輪島市鵜入町じゃないでしょうか。
右手の防波堤の後方に見える岩のシルエットが似ています。
それと志賀町もエンドロールに出ています。
志賀町といえば能登金剛。三人がダイブした岩場はヤセの断崖? まさかね…。
トレーニングしている階段
林遣都さんがトレーニングで駆け上がる階段。後方に鉄道の高架らしきものが見えます。この距離で見えるとすると、金沢であれば東金沢方面だと思いますが、探す根気がありませんでした。
ご存知の方があれば教えてください。
今回は以上です。