「金沢の建物 尾張町界隈 Part3」というタイトルですが、早々に話がずれていきます。あしからず。
老舗と町家
Part1、Part2と続けて、前回のPart2は町民文化館まででした。
まずは前回の続きで、町民文化館から90m弱、橋場交差点方向へ戻ります。
細字印判店-日本最古の印判店
通りの反対側に細字印判店というハンコ屋さんが見えてきました。
建物は古くはありません。じゃ、何故?
細字印判店は、天正十六年(1588年)創業。
十一代続く日本最古の印判店とのこと。
前田利家の御用印判師として、金沢の尾張町に店を構えて四百有余年の老舗です。
老舗と町家
尾張町界隈には細字印判店のような老舗も多く、古い町家が残っている地域です。
古い建物は見学する分には面白いのですが、実際に暮らすとなると居住性などの問題は山積。
一番の問題は、古い建物の維持・管理にお金がかかるということです。
建物の老朽化
武蔵ヶ辻、近江町市場方向へ戻ると問題点が見えてきます。
加賀麩の不室屋の後ろに、珍しい木造の西洋建築があります。
明治29年(1896年)、今から120年以上前に近くの市姫神社の名前を冠した市姫写真館として建てられました。
その後、医院として使われていましたが、ご覧のとおり老朽化しています。
このように老朽化した建物や、主(あるじ)不在、老朽化予備軍の建物を彼方此方で見ます。
町家がアパートや駐車場に
維持・管理が難しくなった狭い町家跡には、縦に細長いアパートも。
(※)ブラザース・フォーの「七つの水仙」の歌詞を英語の授業で習ったことがあり、以前からマンションという単語は使わず、アパート(メント)と表記していますが悪気はありませんので。
また、歯が抜けたように、駐車場となった町家跡地も目立っています。
古い建物の維持・管理にはお金がかかります。個々人の力では無理がありますね。
金沢市内のオブジェ巡り
と、ここまで尾張町近辺の古い建物を紹介してきましたが、湿っぽくなってきたので趣向を変え、タイトルとは全く関係のない金沢市内のオブジェを巡りましょう。
やかん体、転倒する。
金沢駅の東口(兼六園口)、バスターミナ近くに大きなやかんのオブジェ「やかん体、転倒する。」があります。
何だ、これ?ということで少し説明を。
2004年と2006年の2回、金沢21世紀美術館の開館に合わせて、金沢・まちなか彫刻作品・国際コンペティションが開催されました。
その時の入賞作品が市内に設置されています。
Corpus Minor #1
金沢駅から武蔵ヶ辻方向へ歩くと、高さ3.8m、重さ6.5tもある「Corpus Minor #1」が現れます。
横に並んだ自動車と比べると大きさが分かりますね。
走れ!
金沢の中心部、香林坊には「走れ!」。
金沢21世紀美術館へのプレリュード
時間に余裕があれば、金沢21世紀美術館へのプレリュードとして、オブジェを探しながらの市内散策も面白いと思います。
博物館・美術館の入場者数ランキング
新型コロナ禍前の数字ですが、博物館、美術館の年間入場者数ランキングです。
東京の錚々たる美術館、博物館の中に、金沢21世紀美術館の名前があります。ご参考までに。
孫が遊びに来ましたので、今日はこれで。