方言が消滅危機に
今年は2月2日が節分
今年は今日、2月2日が節分。
節分の朝のNHKニュースで “方言が消滅の危機?” という特集が眼に入りました。

その特集の中で、国立国語研究所が1960年代に全国2400地点でことばの使い方を調査した「日本言語地図」を紹介しています。
氷柱
60年ほど前のこの調査では、
例えば氷柱が、「すが」「たるひ」「つらら」「ビードロ」等々の方言に分かれていて、アクセントやイントネーションの違いを含めると200種類以上あったものが、今では「つらら」一色になるのではと推測され、方言は消滅の危機に瀕しているといった内容でした。

文化庁のWEBサイトにも消滅の危機にある言語・方言という記事が掲載されていて、ユネスコが発表している消滅の危機にある世界の言語の中には日本の方言が八つ含まれているようです。
消滅危機に瀕する放送禁止用語的な金沢の方言
金沢弁と松本清張とフランス語
確かに金沢弁も変化しています。今の若い世代には通じない言葉が増えています。
実際、私は長い間生まれ故郷の金沢を離れていたので、幼いころに聞いていた金沢弁と、大学生のころに聞いた金沢弁、そして現在の金沢弁の違いに敏感になっています。
ずっと金沢に住んでいたら気づかなかったような部分も含めて。
過去にブログにしたことがあります。
金沢市及び其の近郊の方言集
手許に「金沢市及び其の近郊の方言集」という冊子(のコピー)があります。
初版が昭和58年(1983年)とありますから、もう40年以上前の冊子です。
五十音順に金沢の方言が並んでいますが、その「あ行」に…。
あんま
放送局や新聞社などが自主規制している放送禁止用語の「按摩」ではありません。
映画、座頭市シリーズでは「按摩さん」という言葉が飛び交っていましたね。
金沢弁で「あんま」とは長男のことを指します。
長男が あんま、次男が おじま、三男が…と続きます。
金沢市の旧市街では「あんさま」と柔らかい表現だった記憶が。
さらに丁寧な「おあんさま」も耳にした記憶があります。
今の若い世代には通じないでしょうね。
じゃーま(=邪魔?)
富山や能登でも聞くことがありました。
妻のことです。
「うちの じゃーまが(うちの妻が)」のように使います。
邪魔(者)が由来だそうです。
が、私の知っている限り、そして実際に耳に目にした範囲では、奥さん本人の前で「うちのじゃーまが」とご主人が笑顔で。横で奥さんもニコニコ。

金沢ネイティブは人前で身内を自慢したり褒めたりすることを潔しとしません。
従って、じゃーま=愛妻と読み替えるとしっくりくるようです。

じゃーまも今の若い世代には通じないでしょうね。
どぶす
年に何回か連れの口から、危険な単語が出ます。
それは「どぶす」(「どぼす」とも)。
金沢では、どぶ、側溝のことです。


共通語の「ぶす」は放送禁止用語ですから、強調の接頭語「ど」を付けた「どぶす」は他県の方が聞けば完全にアウトでしょう。
(例:どケチ、ど助平、ド田舎、ど真ん中etc.)
純真なHans Potterが放送禁止用語の「ぶす」の意味をを知ったのは結構な年齢になってからです。
金沢で育った無垢な少年Hansは、小学校の団体鑑賞で知った狂言の「附子」が初めての「ぶす」との出会いでした。太郎冠者、次郎冠者の世界です。
(「附子」が放送禁止用語の「ぶす」の語源とも)
「どぶす」を今の若い世代に使ったら、放送禁止用語の強調と捉えて殴られる恐れが😰
こう見ると幼いころに聞いた金沢弁が消滅危機ですね。
方言周圏論
金沢の方言もかなり消滅危機に瀕しています。
再度リンクを貼ります。
このブログに使った松本清張の小説「砂の器」に登場する方言周圏論(京都など、その時代の文化の中心の言葉が波紋のように地方に広がっていくという柳田国男の学説)。
現代だと、共通語がメディアを通して超高速の波紋として地方に広がっているんでしょうね。
以上、今回はこれで。
昔の金沢弁を思い出したらPart2としますので。