ミッドナイト・イン・パリ
ウディ・アレン監督
ケーブルテレビで、ウディ・アレン監督、脚本の映画「ミッドナイト・イン・パリ」を観ました。第84回アカデミー賞で脚本賞を受賞した2011年の作品です。
マヌーシュ・ジャズ
最初は ながら見でしたが、Stéphane Wrembel(ステファン・レンベル)のギターの音楽「Bistro Fada」が聞こえてきました。
パリの映像にとてもマッチしています。引き込まれて観ました。
マヌーシュ・ジャズ…。良いですね。
ウディ・アレン監督 最大のヒット
“本国アメリカではウディ・アレン監督作としては最大ヒットとなったチャーミングなファンタジー・コメディ。作家志望のアメリカ人男性が、ひょんなことからヘミングウェイやフィッツジェラルド、ピカソといった伝説の作家や芸術家たちが集う憧れの1920年代パリに迷い込み、幻想的で魅惑的な時間を過ごすさまを、ノスタルジックかつロマンティックに綴る。
出典: allcinema”
ウディ・アレン監督作としては最大ヒット。
そう言えば、ウディ・アレン監督の映画、「アニー・ホール」と「それでも恋するバルセロナ」の二本しか観てないな。
有名人の登場
大河ドラマと同じ感覚
映画解説のとおり、主人公は過去のパリで有名な作家や芸術家などに出会います。
コール・ポーターやピカソ、ダリ、マン・レイ、ロートレック、ゴーギャン、ドガなどが画面に現れ、ジャン・コクトー、モディリアーニ、ココ・シャネル、アーチボルト・マクリッシュなどの名前が会話に登場します。
私の知識でも分かる豪華な方々が登場します。
ヒットした理由の一つには、知っている有名人が登場するからではないでしょうか。
NHKの大河ドラマを見る日本人と同じ感覚だと思います。
博識の方はもっと楽しいと思います…。
アメリカ文学
F・スコット・フィッツジェラルドと奥さんのゼルダ・フィッツジェラルドなど、アメリカの作家も大勢登場します。
これもアメリカでヒットした理由の一つでしょうね。
尤も、フィッツジェラルドの代表作は読んだのではなく、映画「華麗なるギャツビー」で知っている私です。恥ずかしながらJazz Ageという言葉も知りませんでした。
映画『華麗なるギャツビー』予告編1【HD】 2013年6月14日公開
アメリカの文学は、読書感想文のために読んだパール・バックの「大地」が最初かな。
後はフォークナーとヘミングウェイ、それも其々1,2作しか読んだ記憶がありません。
ノーベル文学賞を受賞していたことも知らない小学生の頃です。
メルヴィルとマーク・トウェインの作品は、小学生向け、それも低学年向けに書き直された本を小学校の図書館で読んだ記憶があります。こちらが最初か。
タイムスリップ
2010年に生きる主人公が1920年代にタイムスリップ。主人公はさらに1920年代の女性と1890年代にタイムスリップし、そこでロートレック、ゴーギャン、ドガに出会います。
2010年に生きる主人公にはレ・ザネ・フォル(1920年代)が黄金時代。1920年代の女性にとってはベル・エポック(1890年~第一次大戦ころ)が黄金時代。1890年代に生きるゴーギャン、ドガにはルネサンス期が黄金時代…。
“自分の生きている時代には不満。何故ならそれが人生だから…”
パリの幻想 その1
憧れのパリ
アメリカ人が憧れるヨーロッパ、それもパリで撮影された映画です。
とても、とっても素敵なパリの街が描かれています。








と書きましたが、以下、パリの別の一面もどうぞ。
あなたの有するパリのイメージが変化する可能性があります。
私も、自分の記憶に残る思い出のパリの街のイメージが崩壊しかかりました。
パリの印象、思い出を大切にしたい方は、ここで読むのは やめてください、ねッ。
ギロチンとメトロ
遠い昔に読んだ本に、ギロチンの処刑人がメトロに乗ってギロチンの刃を運ぶ姿が描かれていました。今となっては何の本だったのかを憶えていません。悔しい。ご存知の方があれば是非教えてください。
メトロが走る時代にギロチン!? とても不思議な感覚だったのを憶えています。
最初のメトロは1900年、明治33年のパリ万博にあわせて開通したそうです。日本では江戸時代が終了して33年です。
そんな時代にギロチン? と思ったら、フランスでは死刑制度自体が廃止される1981年までギロチンが現役だったと知ってまたビックリ。
パリの幻想 その2
ベルサイユ宮殿のトイレ事情
このころです。
有名なベルサイユ宮殿のトイレ事情を知った時期と重なり、フランス、パリに「うーん!?」と感じ始めました。
貴族の定番、香水、フープドレス、そして日傘の使用目的とは…。
香水
香水が体臭を隠すためだったのは、日本の平安時代の お香の使用目的と同じですから、ご存知の方も多いと思います。時代は千年近く違いますが。
フープドレス
貴族の女性が身に着けるフープドレス。
フワッと広がったフープドレスが、トイレ不足の宮殿で用を足しているのを隠すため、即ち立ションのため…!?
日傘と ”おまる”
ご婦人方の優雅な日傘は、上の階から捨てられる糞尿を防ぐため。
当時はベルサイユ宮殿のトイレも、”おまる”でした。”おまる”で用を足したら中身を捨てる必要があります。今では信じられませんが窓から…。
確かBBCのドクター・フーだったかで、二階から捨てられた糞尿を避けるシーンがありました。
日傘は突然降ってくる糞尿を避けるためのもの…。
モネの日傘の見方も変わります。
下記のサイトに詳しく書いてありました。
「ベルサイユのばら」の見方が変化するかも知れません。
まぁ、すべて過去のパリの話ですから…。
パリは、やはり素敵な街です。
ただし、場所によっては、独り歩きに度胸が必要ですが…。
トリビア かな?
映画に出て来る美術館の案内役 カーラ・ブルーニ。