映画 男はつらいよ
「男はつらいよ」シリーズ、好きです。
ただし、シリーズ全部を観た訳ではありません。それなのに一端の寅さんフアンを気取って、啖呵売の口上を自慢げに披露していた私です。
寅さんの思い出 その1
勤務先に柴又から通っている先輩がいました。
飲み会で寅さんの話になり、「“ちょろちょろ” 流れるお茶の水」と言った瞬間、「“ちゃらちゃら” だよ、バーカ」と言われたのを覚えています。
“ちょろちょろ” だと思っていた自称寅さんフアンは大ショック。
その後、二人で何軒か梯子して、京成電鉄で葛飾柴又へ。泊めてもらいました。深酔い、かつ、夜のため気にもしませんでしたが、翌朝の感動!!帝釈天が近くでした。
男はつらいよ 柴又慕情
柴又の先輩から借りたビデオ
そんな先輩が貸してくれたビデオが「男はつらいよ 柴又慕情」です。
私が金沢出身だからと、ワザワザ持ってきてくれました。
Tora-san's Dear Old Home - Wikipedia
映画の公開(1972年)が、金沢を離れた後です。そのため、金沢でのロケを知りませんでした。先輩の気持ちが有り難かったことを憶えています。
早速持って帰って観ました。懐かしい風景に、美しい吉永小百合さん。
小百合さんの若いこと。当時のサユリストは、吉永小百合さんはトイレに行かない、と信じていました。至福の時でした。独り酒でしたが美味しかったこと。
駅での白昼夢
寅さんが待合室で眠りこけ、夢を見ていた駅は、廃線になった尾小屋鉄道の金平駅だそうです。金沢ロケではありません。石川県小松市です。まだ、訪れたことはありません。
ブログがありました。駅の痕跡はないそうです。
Googleで見ると十字路があります。細い方の道路が線路跡のようです。
尾小屋鉱山(銅山)と小松を結んでいた鉄道です。
私の年代では尾小屋鉱山について学んだ記憶があります。恐らく小学校の郷土の歴史か何かの時間で。
金沢ロケ
ここから漸く金沢のロケ地です。
中屋の混元丹
小百合さんたち三人が覗いている古い日本家屋は、金沢の人なら ♫中屋の混元丹(^^♪ のCMで知っている中屋彦十郎薬局です。
今では古い店舗は移築され、金沢市老舗記念館として利用されています。銀行横の店舗跡地には、中屋三井ビルディングというビルが建っています。
移築された金沢市老舗記念館には、映画に写っている丸い看板も展示されています。
映画にも登場する長町武家屋敷跡の一角にあります。興味のある方はどうぞ。
長町武家屋敷跡
長町武家屋敷のシーンで目立つのは電柱です。今では電線は地中化されていますが、この頃は電柱が堂々と。
1986年の映画「恋する女たち」で、ひがし茶屋街を斉藤由貴さんが歩いているシーンでも電柱が目立っています。勿論、今では地中化されています。
兼六園
兼六園。内橋亭から霞ヶ池方向を眺めている吉永小百合さん。綺麗です。
何を見つめているのか…。白鳥でしょうか。
江戸町通り
続いては兼六園の江戸町通り。
後方に写っている店の看板。一部が共通しているので、三人が歩いている映画のシーンはこの写真辺りでしょうか。
寅さんが啖呵売をしているのはこの辺りですね。葉っぱの陰に白い石柱が見え隠れ…。
寅さんの啖呵売、いつ聞いても見事ですね!!
実際の啖呵売も迫力ありますよ。
生きる伝説、包丁売り絶品の啖呵売(たんかばい)堺・直次郎 有田陶器市編
旅館
寅さんが宿に向っている坂道は、犀川大橋横の蛤坂です。
魚屋 兼 料理屋の寺喜屋(同窓会などで何度か利用しました)の前を通って宿へ向かいます。
寅さんが入って行く宿屋。白山旅館の表示があります。昔の住宅地図で確認したら載っていました。
この写真の辺りですね。
寅さんの思い出 その2
ビデオを観て暫くした頃に社内旅行がありました。
女性陣と写真撮影。「バタ~~」と言いましたが、笑ってくれたのは柴又の住人の先輩だけ。女性陣はキョトンでした。
寅さんの思い出 その3
富山県へ出張した時に、悪気は全くなかったのですが、「富山では “男はつらいよ” のロケがありませんでしたね」と言った途端、相手の機嫌を損ねたようです。
「“釣りバカ日誌” のロケは早かったですよ」と言われました。
富山県では “男はつらいよ” のロケ地の話と、椎名誠さんのラーメンの話題は禁句のようです。
以上、“映画で巡る金沢” の第二回目でした。